文章にすることでストレスや感情から距離をとる~筆記表現法のすすめ~

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イヤな出来事があったとき、あなたはどうしますか?

ある研究によると、ネガティブな体験をしたら、95%の人が数時間以内にその体験を他の人に話したそうです。つまり、嫌な出来事を自分ひとりで抱え続けることは難しいことだと言えます。

しかし、社会人になると他人に相談しにくい悩みを抱えることもありますよね。そんなときには筆記表現法というテクニックがおすすめです。

筆記表現法とは、日記のようなものです。

ストレスとなったイヤな出来事を、少なくとも「4日間」、毎日ノートなどに書きましょう。ポイントは、時系列や読みやすさなどは気にせず、自分の「考え」「感情」をしっかり書くことです。

頭のなかで考えていると、「つらい」「むかつく」という感情が強すぎて、思考はまとまりません。しかし、文章として書くうちに感情を吐き出せてスッキリすることができます。

また、文字にして眺めることでストレスや感情と距離を置くことができます。

その結果、イヤな出来事に折り合いが付けられるようになります。

割り切ることができたり、相手の気持ちを少し考えることができたり、文章にしてみると頭の中で考えているだけよりも、ずっと効果的・効率的にストレスと付き合うことができるのです。

ただし、イヤな出来事について書いているときは一時的にネガティブな感情が高まりますので、あまりにつらい場合は、その場を離れて時間をおいてから取り組んでみましょう。

うぇるび丸
うぇるび丸

イヤな出来事があったら、「考え」や「感情」をどんどんノートに書き出してみよう。不思議とだんだん気持ちがラクになるよ!

参考文献:
・羽鳥健司・石村郁夫 (2016). 筆記と語りに関するポジティブ心理学的研究の概観 東京成徳大学臨床心理学研究, 16, 205-212.
Rime, B. (1995). Mental rumination, social sharing, and the recovery from emotional exposure. In J. W. Pennebaker (Ed.), Emotion, disclosure, and health (pp. 271-291).
Washington, DC: American Psychological Association.